医療創生大学

学部・大学院

教員×学生クロストーク

国際レベルで通用する人材を、社会と共に育てたい。

ゼロから作り上げた新しい学部

 古川  稲月さんは健康医療科学部の1期生になりますね。

 稲月  はい。志望理由のひとつでしたが、自分達で時代を創っていくのは素敵だと思いました。

 古川  そうでしょう?(笑)教員も、同じなんです。自分達がやりたかった教育を創れますからね。
例えば、授業形態には「講義」「実技(演習)」「実習」とありますが、教室・設備が足りない学校では1~2年生の演習が後回しになる傾向があるんです。
医療創生大学はゼロから作り上げたので、十分に実技の練習をする教室と、最新の設備があります。一般的には2年生後半で学ぶような実技を1年生で履修できる。専門家になるために入学するわけですから、1年次を教養科目だけで埋めるのではなくて、専門的かつ“興味を高める授業”をしたかったんです。進級するに従って学びを深めていくカリキュラムです。

 稲月  授業って、大学によって違うんですか。

 古川  かなり違いますよ。ここは教授陣も面白い先生ばかりですし、ほとんどが常勤です。教員が学内にいますから、質問したい時はいつでも質問できます。国家試験対策にも有利だと思います。
今、作業療法士(OT)・理学療法士(PT)の分野は変わりつつあるので、学ぶには良い時期だと思います。稲月さんが卒業する頃には、もっと仕事の幅が広がっているかもしれませんね。

 稲月  OT・PTの活動領域が広くなっているということですか?

 古川  そうです。最近では、動物の理学療法まで出てきました。海外ではウィメンズヘルスといって、PTが分娩や出産後の痛みのケアをするのは当たり前です。僕は十数年前に海外で知ってショックを受けたんですが、ようやく日本でも行われるようになってきました。稲月さんはなぜPTを目指したんですか?

 稲月  中学生の頃、怪我でPTにお世話になって、治療だけでなくメンタルケアや練習方法のアドバイスもしていただきました。すごく助けられて、憧れるようになったんです。

 古川  素晴らしいですね!そうでしたか。稲月さんが経験したように、OTやPTというのは、身体だけでなく心のケアまでするところが神髄なんです。
人が健康になるには「良くなりたい」という気持ちが必要です。逆に「悪くなってもいい」と考えると、精神の病や生活習慣病などの心配が出てきます。人の気持ちは健康に直結しているんです。

次世代のOT・PTとは

 古川  この学部の名称を『健康医療科学部』にしたのは、「健康」も「医療」も科学する、つまり予防から治療・予後までを通して科学することがコンセプトだったからです。稲月さん、PTの仕事ってどんなイメージですか?

 稲月  病気や怪我を患者さんと一緒に治していく仕事…ですか?

 古川  そう、その通りです。日本ではやっぱり「治す」印象が強いですよね。
海外では、作業療法も理学療法も、日本の倍、100年以上の歴史を持ってます。それらの国で今、OT・PTの役割が何かといえば、「治す」ことと「防ぐ」こと。例えば、PTは高齢者の転倒予防をしたり、部活動で怪我に繋がりやすい動きの改善を働きかけたりしますねOTの場合はもっと領域が広くて、企業の中でも働いています。配送スタッフの腰痛を防ぐプログラムを実践したり、健康状態を考慮したシフトを組んだり、仕事のパフォーマンスを高めるために働くわけです。最近、高齢者の閉じこもりが問題になっていますけれど、スーパーマーケットと連携して高齢者用カートを開発するなど社会環境を整えているOTもいます。

地域ぐるみで育てる仕組みがある

 古川  将来はどんな仕事がしたいですか?

 稲月  まだ漠然としていますが、地元の急性期の病院で働くことをイメージしていました。いわき市は医療従事者が少ないと言われていますよね。でもそういう地域だからこそ、ここで働きたいと思っています。そのためには横の連携が必要ですし、いわき市で学んで地元の施設で実習することが、将来の為になると思ったんです。

 古川  あぁ、立派ですね。近年、医療も「地域」を重視する仕組みに変わってきていますよね。実は健康医療科学部は、実習先の医療機関・施設として110~130施設を登録しているんです

 稲月  えっ、そんなに沢山あるんですか!?

 古川  数も施設の種類も多い上、実習地の臨床の先生達と教員が委員会を作って、指導方針やステップを共有する独自の取り組みをしています。地域ぐるみで専門家を育てることへの挑戦ですね。地域で学ぶことで、その土地の医療事情を専門的な視点をもって実感できるでしょうし、実は福島県のOT・PT協会の活動は本学が拠点になることが多いんですよ学生がエキストラで勉強会に参加することもできます。現役OT・PTとのコミュニケーションを将来に活かすこともできると思います。とても賢い選択ですね。

 稲月  ありがとうございます!自分の考えが合っていると言ってもらえてほっとしました(笑)。

 古川  そういう意味でも、OT・PTを養成する大学を作りたいという気持ちが、本学にはあったんです。同時に、より高いレベルに挑戦する気持ちも持っていてほしい。学生が学びたいと思うことがあるなら、全力でサポートするつもりです。

国際レベルの学びを、地域で

 稲月  聞いてみたかったことがあるんですが…短期留学なんてできるんでしょうか?

 古川  行ってみたいんですね?
質問に答える前に、少し僕の話をしてもいいですか。僕も短期留学をしたことがあって、2015年には世界理学療法学術大会に参加しました。コンサートホールのような会場に世界中から1万人が集まる大会。そこに「すごい発表をするな。これが理学療法か!」と衝撃を受けた先生がいたんです。先進的でとても分かりやすくて、ユーモアのある発表でした。学部設立の話をもらった時、ぜひあの先生を呼びたいと思った。それが、今の学部長のGoh先生です

 稲月  えー!

 古川  この大学には、それくらい世界トップレベルの先生がいるということをまず知って欲しかったんです。カリキュラムも海外の教材を参考にしてつくった部分があります。だからね、稲月さんがいつか留学するとしたら、雰囲気を味わう留学ではなく、ここで学んだ世界基準の知識・技能をベースに、深く専門的な内容を学べるということです。

 稲月  …すごいですね。

 古川  今の日本と海外では、OT・PTに対する評価が全く異なります。海外でOT・PTが憧れの職種ランキング上位に入る国は多いですし、医師になるより試験の難しい国があるほどですイギリスでは薬の処方箋も書けるので、手術以外のことならできると言えます。OT・PTは、医療の中心にいる職業の1つなんです。
今はネットで世界中の論文が手に入りやすいので、ぜひ広い視点を持って学んでみて下さい。考え方や希望の進路も拡がると思います。楽しみですね。どんな道に進むとしても、この大学なら、それに対応できるだけの勉強ができるはずです。

メリハリのあるカリキュラム

 稲月  実は医療系の学部は授業数が多くて大変だというイメージがありました。

 古川  健康医療科学部はそうでもないでしょう?(笑)1限目はあえて詰め込まないことにしています。大事なことを凝縮して教えて、その分ぼーっとする時間も作ったんですよ(笑)。空いた時間に復習や質問をしてもいいし、授業だけが大学生活じゃないしね。

 稲月  なんだか、これからがもっと楽しみになってきました!

対談日:2019年3月 ※稲月さん入学前

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