ここに掲載する事例は一例であり、ハラスメントの概要を示したものです。また、分類についても、理解しやすいようにしたものです。
三つのハラスメントの事例については、鹿屋体育大学から公表されている 「ハラスメントの事例」
http://www.nifs-k.ac.jp/upload/harasmentjirei.pdf
および京都大学から公表されている「ハラスメントの事例」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/about/foundation/human_rights/harassment/documents/2014/booklet260401.pdf
を参考に、一部引用しました。
ハラスメントの事例
セクシュアル・ハラスメント
- 対価型セクシュアル・ハラスメント
- 個人の性的要求への服従または拒否を、教育・研究上の指導や評価あるいは学業成績などに反映させる。
- 個人的な性的要求への服従または拒否を、人事及び勤務条件の決定や業務指揮に反映させる。
- 教育・研究上の指導や評価あるいは利益・不利益の与奪、人事権及び業務指揮権の行使等を条件とした性的働きかけを行う。
- 相手への性的な関心の表現を業務遂行上に絡めて表現する。
- 環境型セクシュアル・ハラスメント
- 執拗にもしくは強制的に、性的行為に誘ったり、交際の働きかけをする。
- 強引に接触したり、性的な行為を行う。
- 性的魅力をアピールするような服装やふるまいを要求する。
- 正常な業務遂行を、性にかかわる話題・行動などで妨害する。
- 性的な意図を持って、相手の身体へ一方的に接近したり接触したりする。
- 話題や行動により、性的な面で不快感を与えるような状況をつくる。
- 女性あるいは男性という性を一般化して、それに対する軽蔑的な発言や話題を持ち出す。
- 人格を傷つけかねない性的評価をしたり、性的風評を流したりする。
- 相手の性的嗜好を取り上げて、上記のような発言や行動をする。
アカデミック・ハラスメント
- 学習・研究活動の妨害
- 文献・図書や機器類を使わせない。
- 研究費の申請を妨害する。
- 理由を示さずに単位を与えない。
- 「ふまじめだ」「就職活動した奴は留年だ」という口実で留年させる。
- 「私の指導が気に入らないなら退学しろ、他に行け」と発言する。
- 本人の希望に反する学習・研究計画や研究テーマを理由を示さず一方的に押しつける。
- 指導義務の放棄、指導上の差別
- 研究成果が出ない責任を一方的に学生に押しつける。
- 嫌いなタイプの学生に対して指導を拒否したり侮蔑的言辞をしたりする。
- 研究成果の搾取
- 加筆訂正しただけなのに、指導教員が第一著者となる。
- 学生の未刊行論文の内容を指導教員が無断で引用する。
- 精神的虐待や誹謗中傷
- 「お前は馬鹿だ」と発言する。
- 論文を指して「幼稚園児の作文だ」と発言する。
- 不適切な環境下での指導の強制
- 必要のない徹夜実験や休日の実験を強要する。
- 演習・セミナーの時間が他研究室と比べて異様に長く、くどくど叱責を行う。
- 権力の濫用
- アルバイト禁止といった不当な規則を強制する。
- 空バイト・空謝金などの不正・不当行為を強要する。
- プライバシーの侵害
- 他大学の学生、留学生、聴講生、ゲスト、他のゼミの学生などへの排斥行為
- 「外部の人間は出ていけ」「ここはあなたのようなレベルの低い人がくるところではない」「自分のゼミへ帰れ」などと発言する。
パワー・ハラスメント
- 職務上の上下関係を用いて、違法行為を強制する。また断った際に嫌がらせをする。
- 上司が部下からの要請があるにもかかわらず、適切な指導助言等を放棄、また指導上の差別をする。
- 部下から出た要望や提案を合理的な理由なく上司が握りつぶす。
- 上司が意図的であるかどうかにかかわらず、部下の切迫した状況をかえりみず、支援等の対策を講じない。
- 必要性のない命令をする。また、それについての理由の説明をしない。
- 理由なく時間外勤務を強要する。また、それを拒否したことにより不利益な取り扱いをする。
- 業務の指導と称してどなったり、根拠なく個人を誹謗中傷する。また、ものを叩いたり、投げつけたり、机を叩く等の威嚇を行う。
- 業務の指導の範疇を超えて、相手の人格を傷つけ、人権を侵害するような言動をとる。
- 個人的な感情で、状況に適さない過度な要求等をする。
- 仕事の遅延、行き詰まり等を部下のせいにし、うっ積をはらす。
- 悪意から、意図的に昇進・昇給を妨害する。
- 単に忙しいという理由だけをもって、具体的な検討をせずに年次休暇をとらせない。または休暇をとった人に嫌がらせをする。
- 権力を背景にして相手の存在を認めないような態度を継続的にとる。
- 多数の者がいるところで罵倒する。
- 部下や学生を軽視、侮蔑したり、仲間はずれにする。それにより職場環境を悪化させる。
- 業務上関係のない物事を職場の慣習として強制する。
- 仕事上のチームワークに問題がないにもかかわらず、個人の性格や考え方をあげつらって協調性がないなどと言う。
- 相手の評判を落とすようなことを言いふらす。
- 不必要にプライバシーに踏み込んだ発言や質問をする。
- 私生活や私的活動への参加や協力を強要する。
- 以上の行為を繰り返すことにより職場・教育環境を悪化させる。