心理統計法の授業を担当しています。「統計」と聞くと少なからずの学生が「難しい」「わからない」とネガティブな反応を示します。しかし、心理学で学ぶデータ解析の基本・本質はもっとシンプルなものです。三中 (2015) は「データ解析の第一歩はデータを“見る”ことである」と述べています。私も同感です。図1を見てください。これは職種別の人事評価のデータを一次元の散布図にしたものです。それぞれの丸がデータで、黒いバーは平均値です。これをみると平均値もデータのばらつき方も職種による違いがありそう、ということが一目で分かります。このようにデータをグラフ化して、特徴を見て取ることが実はもっとも大切なことです。複雑な分析はこの後のことになります。また、この段階ではエクセルで十分です。
　今後、社会人の基礎的能力としてますますデータを見る目、そしてエクセルのスキルを身につけていることが求められるようになるでしょう。
　心理学の知識を学びながら、データを見る目、エクセルのスキルも身につく。なかなかおいしい学部だと思いますが、いかがでしょうか？

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