地域での実践を通じて、人の役に立つ作業療法士を育成しています
作業療法学科長 藤本 聡 教授
作業療法学科では、「人を支える力」を育む教育を大切にしています。作業療法士は、身体や心の状態だけでなく、その人の生活全体に寄り添う専門職です。本学科では、学生が地域の方々と関わりながら学び、実践を通して成長できる環境を整えています。ここでの学びが、皆さんの未来のキャリアにつながることを願っています。
本学科では、現代の多様なニーズに応えるため、以下の新しい教育プログラムを導入しています。
- ・認知症サポーター養成講座
- ・認知症カフェ
- ・デジタル技術の活用(スマートホーム、eスポーツ)
- ・園芸療法
それぞれの取り組みについて紹介します。
認知症サポーター養成講座・認知症カフェ
本学科では、厚生労働省が推進する「認知症サポーター養成講座」と「認知症カフェ」を授業の一環として取り入れています。
「認知症サポーター養成講座」では、学生が自ら企画・出演した“認知症の方への対応方法”をテーマにした寸劇を映像化し、講座内で上映しました。これにより、学生は講座運営の実際を体験的に学ぶことができます。
また「認知症カフェ」では、運営方法や利用者との関わり方を実際に体験し、地域とのつながりや支援のあり方について理解を深めることができます。認知症カフェは、いわき市からの受託事業として実施予定です。
卒業後は、学生が地域で講座の開催やカフェの運営に携わり、認知症の方の社会参加を支える中心的な存在となることを期待しています。地域の課題を解決できる作業療法士の育成を目指しています。

スマートホーム
スマートホームとは、住宅内の家電や設備をインターネットでつなぎ、音声操作や自動制御によって生活をより安全・快適にする仕組みです。
作業療法では、スマートホーム技術を活用することで、
- ・高齢者や障害のある方の生活の自立支援
- ・在宅生活の安全性向上
- ・介護者の負担軽減
- ・生活リズムや活動量のモニタリング
など、多くの可能性が広がっています。
本学科では、スマートホームを講義に取り入れ、学生が「生活を支えるテクノロジー」を学ぶ機会を提供しています。未来の作業療法士として、デジタル技術を適切に活用できる力を育てていきます。
eスポーツ
eスポーツとは、電子機器を用いた競技性のあるゲームのことです。単なる娯楽ではなく、集中力・判断力・協調性などが求められる高度な活動です。
作業療法では、eスポーツを
- ・身体機能の維持・改善
- ・認知機能の向上
- ・社会参加の促進
- ・介護予防(フレイル予防)
などに活用する取り組みが広がっています。
目的は「ゲームが上手くなること」ではなく、ゲームを手段として心身の状態を整えることにあります。

園芸療法
本学科の「基礎作業療法学演習」では、作業療法で用いるさまざまな作業活動について、実施方法や治療効果を学びます。その一つとして園芸活動(園芸療法)を取り入れています。
園芸療法とは、「植物を育てる活動を通して心身の状態を改善すること」です。植物を上手に育てること自体が目的ではなく、
- ・身体的機能の維持・改善
- ・心理的な安定
- ・社会的交流の促進
など、多面的な効果が期待できます。
また、本学科には学生主体の「園芸愛好会」があり、園芸活動を通して園芸療法の理解を深める取り組みを行っています。

これからも本学科は、地域と連携しながら、作業療法の新しい可能性を切り拓いていきます。学生の皆さんが、ここでの学びを通して「誰かの人生を支える力」を育み、未来の現場で活躍されることを心から期待しています。
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