医療創生大学

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今日の大学(4/17)
2020.04.17 14:30

4月17日(金)

今日も薬用植物園からの薬用植物シリーズです。まだ小さいですけど“シャクヤク”です。薬用植物園の中で赤くきらめいていたので写真に残しました。後ろは厚生館(2Fは学食)です。
 
 
 
 
(以下、「薬学ブレティン」 松本司教授より、「シャクヤク」の説明)
 
シャクヤク
学名 Paeonia lactiflora
ボタン
学名 Paeonia suffruticosa
今回は季節の花、芍薬(シャクヤク)と牡丹(ボタン)をご紹介します。植物園では共に5月上旬に花を咲かせます。芍薬も牡丹も同じボタン科の植物でよく似た花を咲かせますが、大きな違いは、芍薬は「草」で、牡丹は「木」です。芍薬の地上部は秋になると枯れてしまい根で冬を超しますが、牡丹は木の姿で越冬することを思いうかべるとわかりやすいと思います。
昔から美しい女性のことを、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と花にたとえる場合があります。草である芍薬は地面からすらりと伸ばした茎の先端に美しい花を咲かせるので、美人の立ち姿になぞらえています。一方、牡丹は枝分かれしやすく、枝分かれした横向きの枝に花をつけるため、まるで美人が座っているかのように見えます。また、座った方が観賞しやすいこともあり、これらをなぞらえて出来た諺(ことわざ)のようです。「立てば芍薬、座れば・・・・・・」の由来や初出は不明ですが、江戸時代中期の本「譬喩尽(たとえづくし)」の中に同じ記述があります。少なくとも江戸時代にはすでに庶民の間で使われていたことがわかっています。
牡丹は、種をまいて花を咲かせるまでに時間がかかることから、芍薬を台木として牡丹を接ぎ木したものが園芸店で多く売られています。昨年は、牡丹の花だったのに今年は芍薬に変わってしまったという話を聞きますが、これは根の部分から芍薬の芽が伸びて花を咲かせたものです。牡丹を毎年楽しむためには、若芽を摘みとるなどの多少のコツも必要です。
漢方では、芍薬も牡丹も婦人科系の治療薬に頻用される重要な生薬です。学名のPaeoniaは、ギリシャ神話の「医薬の神」である「Peon」に由来します。西洋でも芍薬と牡丹は重要な生薬であることが学名からもわかります。