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【薬学部】研究成果が国際学術誌「International Journal of Peptide Research and Therapeutics」に掲載されました
2024.11.20 11:00
本学薬学部の大平愼助教と宮城学院女子大学 生活科学部 食品栄養学科の佐藤陽教授は、東京大学大学院薬学系研究科の青木淳賢教授、富山大学大学院医学薬学研究部の歌大介准教授の研究グループとともに、食物アレルギーの中心的な役割を担うマスト細胞#1の活性化を抑え、アレルギー反応に関わるヒスタミンH1受容体#2に対して拮抗作用(抗ヒスタミン作用)をもつペプチドを発見しました。

本成果は、このペプチドを用いた食物アレルギーに対する新たな予防・治療薬の開発につながり、この病気で苦しむ多くの患者さんの生活の質(QOL)向上に貢献することが期待されます。
 
※この研究成果は、2024年11月18日に、国際学術誌「International Journal of Peptide Research and Therapeutics」に掲載されました。
 
【謝辞】
本研究は、以下の研究助成を受けて行いました。
『公益財団法人ニッポンハム食の未来財団 2024年度共同研究助成』
 ・代表者:佐藤陽 教授(宮城学院女子大学)
 ・分担者:歌大介 准教授(富山大学)・大平 愼 助教(医療創生大学)
 
【論文】
Biotinylated heptapeptides with D-amino acids suppress allergic reactions by inhibiting mast cell activation and antagonizing the histamine receptor
Makoto Ohira*, Akiharu Uwamizu, Keita Hori, Yumi Obinata, Daisuke Uta, Junken Aoki, Keiichi Ebina, Tsukasa Matsumoto, Akira Sato**
* 筆頭著者、** 責任著者
 
Journal: International Journal of Peptide Research and Therapeutics
DOI: 10.1007/s10989-024-10670-2
 
▼研究成果に関する論文(英語)は、こちらをご覧ください。
https://link.springer.com/article/10.1007/s10989-024-10670-2
 

#1マスト細胞
 免疫細胞の一種で、細胞内にヒスタミンなどのアレルギーに関わる物質を含んでおり、この細胞の活性化(脱顆粒)によってアレルギー反応を引き起こすことが知られている。

#2ヒスタミンH1受容体
 ヒスタミンがこの受容体を刺激すると、じんましんや痒み、鼻水、くしゃみなどのアレルギー症状を引き起こすことが知られている。