梅村一之教授が日本山岳会記念事業グレート・ヒマラヤ・トラバースにて踏査、無事帰還されました! | 医療創生大学

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梅村一之教授が日本山岳会記念事業グレート・ヒマラヤ・トラバースにて踏査、無事帰還されました!
2025.08.24 14:27

医療創生大学薬学部 梅村一之教授 が、公益社団法人 日本山岳会が主催する「グレート・ヒマラヤ・トラバース」第7次踏査隊(2025年6月16日~8月10日)に参加し、パキスタンのカラコルム山脈における長期遠征を終え、無事帰還されました。

本踏査は、日本山岳会創立120周年記念事業の一環として、2020年から開始された壮大なプロジェクトであり、ヒマラヤ山脈の全長約5,000kmを段階的に踏査するものです。今回の第7次遠征では、カラコルム核心部のK2 BC(ベースキャンプ)、ブロードピークBC、ガッシャーブルムBCからさらにビアフォー氷河、スノーレイク、ヒスパー氷河を越えフンザヘ至る、長く険しいルートを横断する計画が実施されました。

梅村教授は、約2か月にわたる過酷な登山行程を通じて、カラコルム地域の自然環境や氷河の現況調査にも貢献されました。教授の挑戦と成果は、学術的意義を持つと同時に、本学に在籍する学生・教職員にとっても大きな励みとなります。

今回の無事帰還を心よりお祝い申し上げるとともに、梅村教授の今後のさらなるご活躍を祈念いたします。


梅村一之教授(コメント)

グレート・ヒマラヤ・トラバース7thの踏査を終えて無事に帰国いたしました。今回の遠征は、前述のとおり日本山岳会が創立120周年を記念して実施されたもので、ヒマラヤ地域の環境変遷調査と1枚の地図から、夢を描き・計画を作り・実行するチャレンジ精神を5000kmにも及ぶ長大なヒマラヤ山脈横断という踏査を通じて次代に伝承することを目的に実施されました。

カラコルムは8000m峰4座と60以上の7000m峰が集中することから、地球上で最も高山比率が高い地域ともいわれていますが、温暖化の影響により氷河の縮小だけでなく、近年は氷河の崩壊による土石流や堰き止め氷河湖などの問題が顕著になりつつあります。

20世紀、私たち人類は豊かさや便利さを求め続けてきた結果、無秩序な開発や過度に化石燃料に依存し、地球環境の悪化や温暖化問題など、この地球上にさまざまな傷跡を残すことになってしまいました。一方で、温暖化などの気候変動・環境問題を解決する手だてもまた「科学の力」に他なりませんが、科学技術に過信することなく、ヒトと自然が調和してこそ、豊かで持続可能な未来が育まれるのだということを改めて感じさせられた踏査でした。

21世紀を生きる学生のみなさんには、自身の夢を描きチャレンジする精神を忘れずに、豊かで持続可能な未来に向かって羽ばたいて欲しいと願っています。

最後に、遠征に際してご協力頂きました皆様には改めて感謝申し上げます。

K2 BCへ向けて
 
ビアフォー氷河を行く
 
スノーレイク・ヒスパー峠にて (梅村一之教授は右から2人目)
 
日本山岳会創立 120 周年 グレート・ヒマラヤ・トラバース
日本山岳会カラコルムヒマラヤ横断踏査隊 2025 年夏 踏査計画書より
Karakoram Himalaya Traverse of The Japanese Alpine Club 2025 Summer