医療創生大学いわきキャンパス

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いわき明星大学薬学部 第18回生涯学習研修会のお知らせ
2017.04.19 10:30
 下記の通りいわき明星大学薬学部第18回生涯学習研修会を開催致します。皆様のご参加をお待ちしております。
 
【いわき明星大学薬学部 第18回生涯学習研修会】
かくしてジヒドロピリジン系血管拡張薬は狭心症治療薬として残った
 
開催日時
 2017年4月26日(水)19:00~20:30
会場
 いわき明星大学 薬学部棟 16-108講義室
 (福島県いわき市中央台飯野5-5-1)
講師
 いわき市病院事業管理者(いわき市立総合磐城共立病院)
 東北大学名誉教授 平則夫先生
講演概要
狭心症の治療薬は亜硝酸アミルを嚆矢とし、続いてニトログリセリンが有効なことが分かり、以来1世紀半になんなんとしているが、現在でも硝酸薬は代表的なものである。しかし、即効性はあるが、効果が一過性なのが欠陥で、予防効果のある抗狭心症薬が探求された。一方、狭心症の病理は、動脈硬化による冠動脈狭窄のために冠血流が制限され、労作等で心筋の酸素需要が高まったとき、需要を充たすだけ酸素が供給されないこと、すなわち心筋虚血が本態であることが解明されると、治療原理として、英米学派が信奉したのは、心臓の活動を抑え、心筋酸素需要亢進が起こらなくすることであった。これに対し、独日学派が信奉したのは冠動脈を拡張し、心筋虚血部への冠血流量、すなわち酸素供給を増やすことであった。それで、英米学派は、労作等の際交感神経系が興奮して心臓の活動が高まるので、交感神経系の活動が高まっても、心臓の活動が高まらないように、β遮断剤を開発した。それに対し、独日学派は冠血管拡張薬の開発に努めた。そして、独日は第二次世界大戦の敗戦国であったこともあってか、英米学派は冠血管拡張薬の有効性を認めず、両者のバトルは壮絶を極め、今も続いている。現に英米学派の成書には冠血管拡張薬(Coronary vasodilators)なる術語はない。しかし、世界的にジヒドロピリジン系血管拡張薬は代表的な狭心症治療薬になっている。ジヒドロピリジン系血管拡張薬は作用メカニズムからCa拮抗薬(正しくはCaチャネル遮断薬)に分類されているが、Ca拮抗薬はすべて狭心症治療薬として優れている訳ではない。ジヒドロピリジン系化合物の中でも、冠血管に特異性の高いものが篩い分けられ、狭心症治療薬となっているのが真の姿であろう。
主催
 いわき明星大学薬学部
共催
 (財)日本薬剤師研修センター、福島県病院薬剤師会、(一社)いわき市薬剤師会
お問い合わせ
 いわき明星大学薬学部 教授 櫻井映子
 Tel 0246-29-5401 Fax 0246-29-5414
 E-mail eikos-im(アットマーク)iwakimu.ac.jp
 

 
 日本薬剤師研修センターの研修認定薬剤師制度(集合研修1単位)、および日本病院薬剤師会生涯研修認定単位(1単位)の認定を受けることができます。
 日病薬病院薬学認定薬剤師制度1単位(Ⅴ―1:医薬品特性)を申請中です。尚、日病薬病院薬学認定薬剤師制度と日本薬剤師研修センターの認定単位は、希望されるどちらか1種類のみ取得できます。