（以下、「薬学ブレティン」松本司教授より。）

オリーブ
学名 Olea europaea
モクセイ科の常緑高木。
原産地は、温暖な気候の地中海沿岸。日本での栽培は温暖な四国や対岸の岡山や広島が有名です。近年、東日本大震災からの復興として宮城県の石巻市でも栽培され「北限のオリーブ」として商品化が進められています。
オリーブは、自己の花粉では受精せず他者の花粉でのみ種子をつける自家不和合性の植物です。2株が寄り添うことではじめて実をつけることから「夫婦の木」とも言われています。植物園でも2本のオリーブが並んで植えられています。
果実を搾って得られるのが、料理に欠かせないオリーブオイル。酸化されにくいオレイン酸を多く含むため固まりにくい油です。
オリーブオイルを精製したものが、日本薬局方に収載される「オリーブ油」です。医薬品として保湿剤や軟膏の基剤として用いられています。