【学会レポート】「臨床のリアル」を科学し、学生へと還元する。第44回 東北理学療法学術大会で本学教員と大学院生が躍動!〜臨床で働く理学療法士の大学院生も募集中〜
2026年9月26日(土)・27日(日)、山形テルサで開催された「第44回 東北理学療法学術大会」において、医療創生大学 総合医療学部 理学療法学科の教員、および大学院 生命理工学研究科「臨床計量・実装科学研究室(LCIS)」に所属する社会人大学院生らが参加し、計7演題(口述発表3題、ポスター発表4題)の研究発表を行いました。

「答えのない課題」に挑み、新たなエビデンスを創る教員たち
理学療法士を目指す高校生の皆さん、「大学」で理学療法を学ぶ最大の意義は何だと思いますか? それは、既存の知識や技術を教わるだけでなく、「まだ教科書に載っていない新たな評価法や治療法(エビデンス)を自ら創り出している研究者」から直接学べる点にあります。本学の教員は単なる知識の伝達者ではなく、自らが臨床現場の課題解決に挑み続ける実践家です。
今回の学会でも、その姿勢を体現する研究が多数報告されました。武田 裕吾助教は、スマートフォンアプリを用いた関節可動域測定の信頼性に関する研究を発表。「誰もが持つスマホで、遠隔リハビリテーションの未来を創りたい」と熱意を示しました。 また、古川 勉寛教授と今野 裕樹講師、小林 大介准教授らは、カンボジアでの国際医療支援において「文化的謙虚さ」を育む対話プロセスについて発表。「患者の人生そのものを診る」という国境を越えた医療人のあり方を示しました。佐藤 惇史講師も、訪問リハビリテーションにおける多施設横断研究を通じ、地域医療の質向上に直結する知見を発信しました。
スマートデバイスを活用した最新の評価手法について発表する武田助教。
日・カンボジア間の国際的メンタリングの実践を報告する今野講師(左)と古川教授(右)。グローバルな視点も本学の大きな特徴です。現場の「葛藤」を研究へ!働きながら挑む社会人大学院生(LCIS)の熱量
さらに特筆すべきは、教員との垣根を越えて共に研究に励む「臨床計量・実装科学研究室(LCIS)」の社会人大学院生たちの躍進です。 彼らは普段、医療機関で理学療法士としてフルタイムで働きながら、「目の前の患者さんをもっと良くしたい」「これまでの経験則は本当に正しいのか?」という臨床現場での葛藤や疑問を本学に持ち込み、教員と肩を並べて科学的に解き明かしています。
「経験則」にとらわれず、データに基づく議論を交わすLCISのメンバー。(写真:古川教授、春山客員助教、高橋氏、齋藤氏)脳卒中患者の歩行自立を予測するモデルの開発(高橋 愛輔氏)、電気刺激や振動刺激が感覚機能に与える効果の検証(齋藤 隆人氏、春山 大輝助教)など、明日の臨床現場を直接変えうる実践的な発表には、他施設の参加者からも熱心な質問が寄せられました。
最先端の研究が、学部生への「最高の還元」になる
これらの高度な研究活動や情熱は、決して学会の中だけで終わるものではありません。 教員や先輩たちが最前線で得た最新の知見と、「なぜ?」を深く探求する科学的思考は、毎日の授業や実習にダイレクトに還元されています。 「自ら課題を発見し、科学的に解決できる力」を養うこと。それこそが、医療創生大学で学ぶ最大の価値であり、未来の医療を支える原動力となります。
臨床で働く理学療法士の皆様へ:大学院生を募集しています!
「今の治療は本当に最善だろうか?」「経験則だけの臨床に限界を感じている」 現場で働く中で生まれるその「葛藤」や「疑問」こそが、医療を前進させる研究の原石です。
古川教授が主宰する「臨床計量・実装科学研究室(LCIS)」では、働きながら大学院で学び、臨床現場の課題を科学的に解き明かそうとする社会人大学院生(理学療法士)を積極的に募集しています。 客観的な「評価指標の確立(臨床計量学)」と、エビデンスを臨床に定着させる「実装科学」を両輪に、データ分析の基礎から丁寧に指導します。事前の面識は一切問いません。私たちと一緒に、現場の疑問をエビデンスへと昇華させ、日本の医療をアップデートしませんか?
臨床計量・実装科学研究室(Laboratory of Clinimetrics and Implementation Science)の入学をご検討されている方は古川教授(katsuhiro.furukawa@isu.ac.jp)へ直接メールを送信してください。お気軽にご連絡・ご相談ください。
<高校生・受験生の皆様へ> 医療創生大学には、臨床現場の「なぜ?」に情熱を持って向き合う教員たちがいます。オープンキャンパスでは、そんな教員たちの熱い講義や最新の機器を用いたリハビリテーション科学を体験することができます。ぜひ一度、キャンパスに足を運び、本学の「生きた学び」を体感してください!
【本学関係者の発表演題一覧】
[口述発表]
- 春山 大輝(客員助教/大学院生) 「生理学的に標準化された刺激強度下における周波数およびパルス幅が神経筋電気刺激応答に及ぼす影響」
- 高橋 愛輔(大学院生:大原綜合病院) 「脳卒中患者における固有感覚検査の構成概念・予測妥当性、外的反応性の検証および予測モデルの開発: 単施設縦断研究」
- 齋藤 隆人(大学院生:大原綜合病院) 「体幹固有感覚の測定: 測定特性のシステマティックレビュー」
[ポスター発表]
- 古川 勉寛(教授)、今野 裕樹(講師)、小林 大介(准教授) 他 「日・カンボジア間の理学療法メンタリングにおける文脈的基盤の構築 ―文化的謙虚さと心理的安全性を育む対話プロセス―」
- 佐藤 惇史(講師) 他 「訪問リハビリテーション利用者におけるICF Stagingの基本動作・歩行項目と標準的評価指標との関連 多施設横断研究」
- 武田 裕吾(助教)、古川 勉寛(教授) 他 「膝関節可動域測定におけるスマートフォンアプリの測定特性: COSMINおよびGRADEを用いたシステマティックレビューとメタ分析」
- 齋藤 隆人(大学院生:大原綜合病院)、高橋 愛輔(大学院生:大原綜合病院)、古川 勉寛(教授) 「機械的振動刺激および経皮的電気刺激が亜急性期脳卒中患者の固有感覚機能に及ぼす影響: ランダム化クロスオーバー試験」